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エルコート城
首都でもあるこの町の中心に佇む城。小国故に数々の機関が集合していて利便性が高いようだ。
僕は城の案内看板に従い、謁見申込に向かった。
通路には代々の王族の肖像画が飾られ、妙にリアルな顔立ちの絵にちょっとビビりながら進んでいく。
やっと謁見申込まで着いた。
「すいません。謁見をお願いしたいのですが。」
僕はそう言って受付嬢に紹介状を見せた。
「はい。謁見ですね~。え~と本日は受付終了しました~♪また明日どうぞ~」
爽やか笑顔で門前払いを食らわされる。
もしかして……
僕はおもむろに紹介状?を見た。
そこには……
領収書
上様
スペシャル焼肉定食(ご飯大盛) 780S(セン=この世界の通貨)
と書いてあった。
慌てて僕は紹介状を見せて領収書をしまった。
「間違いました……これです。」
僕は赤面した……もうこの人の目は見れない……。
渋々の表情で紹介状を受け取る受付嬢だったが……直ぐに改まった表情になった。
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