プロローグ

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TIME UP!! 機械音が響いた。 [訓練終了です・・・シュミレーションボックスから出て下さい。] アナウンスが響く。 その声は何処か震えていた。 「・・・」 シュミレーションボックスの扉が開く。 ヘルメットを脱いで出てきたのは一人の青年。 「酷いわね・・・」 青年の眼だけが動く。 底には一人の女性。 「ビルの上の女の子を真っ二つなんて・・・いくらシュミレーションだからって・・・」 「ふん、避難に遅れた人間など俺の知った事ではない。」 素っ気ない態度で冷たく言う。 その言葉に感情は感じられない。 「あら・・・立派な軍人なら民間人の事を助けてあげるのは普通じゃなくて?」 「俺を誰だと思っている!?人助けなど虫ずが走る!!退け!!」 そう言いながら青年は女性を押しのける。 「貴方・・・今日が作戦の日よね・・・?」 「だからなんだ?」 背中で女性の話しを聞く。 「いいえ・・・」 女性が首をふると青年はふん、と言い残しさっていった。 (ダメね・・・あんな協調性の無い子・・・先入捜査にならないわ・・・文字通り生まれ変わる、なんて事がないと・・・)
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