『 02「俺、パシリっぽいの見かける。」』

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   グラウンドから歩いて食堂の角を曲がった先。 2つ並んだ自動販売機のこちら側手前に、Yシャツ姿がしゃがみ込んでいる。 両腕に溢れかえる量の缶ジュースを抱え、更に未だかと受け取り口に手を突っ込んだ。  なんだなんだ?パシリか?? 最後のひとつを取り上げては、咄嗟に背を向け向こう側へ走り出した。 ほう、結構早ぇじゃねえか。パシリにしとくには惜しい脚だ。 俺がダラダラと自動販売機前に到着した時、小さな背中は校舎の角を曲がり消えた。  
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