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白熊の王子様は誰も通らない雪の道を歩いて、山のふもとに着きました。
白熊はトントントントンと地面を叩いた。すると固い岩山が門の様に開いて、大きなキラキラと光る、立派なお城が現れました。
「アロアさん、最初に食堂に行きましょう」
「はい、アシェラッド様」
食堂は広々となっていて、すごく明るかった。長いテーブルには、ご馳走が沢山並んでいた。
「お腹が空いたでしょ。好きな物を食べていいですよ」
「ありがとうございます……美味しそうだわ」
アロアは、はにかむ様に微笑んだ。
「それから、何か欲しい物があったら、この鈴を振りなさい。すぐに欲しい物を出す事が出来るのです」
「これは、すごく綺麗な鈴ね」
白熊の王子様は、銀色の鈴をアロアに渡すと、何処かに行ってしまった。
「いただきます。美味しい」
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