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「…………あ!」
振り下ろした拳はネギの顔の真横に深く突き刺さった。
「僕にネギを殺す理由なんかないよ。あくまで手合わせだからね。」
そう言って拳をゆっくりと引き抜いた。
「アベアット。」
ゼノムの鎧が解除されパクティオーカードに戻った。
「ふっ…坊やに勝つとはな……。いいだろう。あまり時間は無いが稽古をつけてやろう。今日から私の事をマスターと呼べ。」
遠くから見ていたマスターが戦い終わった僕達の元に歩み寄って来た。
「はい。マスター!よろしくお願いします!」
「よし、いい返事だ。じゃあ…早速始めるぞ。まずは…闇の魔法辺りから始めるか…。」
「闇の魔法…ですか?」
「あぁ。さっき坊やが使っていた魔法だ。簡単に言えば魔法を取り込む魔法だ。習得にはかなり時間が掛かるが…まぁ、時間が無いなりに頑張ればいいさ。ちなみに決定戦はいつなんだ?」
マスターが修行の準備をしながら聞いてきた。
「この世界の時間にして明後日の朝に開幕です。」
「フッ…貴様が奇跡を起こして闇の魔法を完成させるか。時間切れで終了か…やってみようじゃないか!早速取り掛かるからこっちに来い!」
マスターが意気揚々としている。
「任せて下さい!」
こうして僕の特訓が始まった。
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