一章:魔界の王子様

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くっ!ネギがやられるなんて誤算だった。 この後一人で戦うなんてキツすぎる。 「どうした?相方が居なくなって不安になったか?だが、攻撃をやめるつもりはサラサラないね。氷神の戦鎚!」 「くっ!かわせない!」 一度上空まで飛び上がり氷神の戦鎚を避け体勢を立て直した。 が、マスターも飛び上がり僕に追いついた。 「貴様の闇の魔法は[疾風迅雷]だけじゃないだろう?坊やもやっていないオリジナルの闇の魔法を見せて見ろ!」 僕のオリジナル…?………そうか!そういう事か! 「古より我に従う魔王よ契約に従い我に力を授けよ 罪名 暴食の「ベルゼブブ」 召喚!」 呪文を唱えると緑色の球体が目の前に現れた。 「固定!!掌握!!![暴食大帝]」 僕のオリジナル…つまり召喚術を闇の魔法で取り込み力にする事だったんだ…。 「やっとまともな面になったな…さぁ、お前の本気を試させてもらおうか!」 「はい!」 体に力を込めると六枚の薄い昆虫のような翼が生えた。 「翼が生えただけでは私に勝てんぞ!エクスキューショナーソード!!」 冷気が剣の形になった。マスターはその剣を一振りし強度を確認してから斬りかかってきた。 「ぐぁぁぁあ!」 さっきまでとは段違いのスピードで僕の背中の翼を3枚切り落とした。 「クハハハハハハハ!遅い!遅いぞ!その程度で魔王になれると思うなよ!ザコが!トドメにしてやる!闇の吹雪!!!」 ドォォォォォオ!! さっき取り込んだベルゼブブの能力は…相手の魔法等を吸収し自分の力に変えて打ち出すこと… 上手く闇の吹雪を吸収しないと…殺されるな…でも、僕はマスターを越える! 「ビッグバン・イーター!!!」 両手が牙の生えた口に変わり闇の吹雪を飲み込んだ。 「なんだと!?」 「すみませんマスター!僕の勝ちです!フリーズインパクト!」 闇の吹雪を取り込んだ口が氷の竜巻が無数に吐き出しマスターを襲う。 「くっ!」 フリーズインパクトの一部がマスターの頬を掠った。 その掠った頬からスーッと一筋の血が流れ落ちた。
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