第五章 -クリスマスイブ-

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学校に着いた俺は、信じられないくらい体が軽かった、昨日のことが嘘みたいだな 「ついついスキップになっちまうぜ♪」 俺は廊下をスキップしながら教室に向かった、まさに最高の気分だぜ! 「スキップ・・・・・きも・・・・・」 「ッ!てめぇは!」 目の前にいたのは、あの憎たらしいくそガキだった、この最高の気分を一瞬にして最悪にしてしまう 本当に最悪なガキだ 「何に浮かれているのかしらないけど、気持ち悪いからやめてよねまったく」 虫けらを見るような軽蔑の眼差しを向けてくる 俺はこの生意気なくそガキの顔を睨みつけた 「ふざけるなよガキが、てめぇみたいな奴に言われたくねぇんだよ!」 「よく言えるわね、変態のくせに」 こいつ、どこまでもひきずりやがって あれはもう終わったことってのに 「お前、随分根に持つタイプだな・・・・・鬱陶しい」 「人の胸触っといて、普通根に持つでしょ!」 こいつと会話してても意味ねぇな、俺は無視して教室に向かうことにした 「ちょっと、逃げる気!」 無視無視、こんな奴の言葉なんか聞こえないっての 俺はソッポを向いて歩きだした だが・・・・・ そう簡単には逃げられなかった 「コウ!沙耶香いじめたらダメよ!」 ヒナノは俺のネクタイを掴んで言ってきた
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