第六章 -クリスマスパーティー

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俺の仕事は情報処理だ、危ない会社なのは知ってる、けど二人の暮らしを支えるためなら多少の危険はつきものだ、学費もあるしな それに・・・・・ もう二度と、レイを一人にはしないと決めたから 「レイは準備してろよ、俺もチャッチャッと終わらせて手伝うからさ」 「う、うん!お兄ちゃんも早くね♪」 レイは笑みを見せて一階に下りて行った 仕事のことは、レイにはあまり話したくない、いや・・・・・知らない方が良いからな 「さてと、仕事するか」 俺はパソコンのキーを打ち始めた、いつものようにキーを打ってるのに 上手く手が動かない、いつもと同じなのに、今日はキーを打つ音がかなり大きく聴こえた・・・・・ 気がつけば、すでに昼過ぎになっていた 「ヤバイ!」 俺は慌ててパソコンの電源を切り、ドタドタと大きな音を立てて階段を下りた 「悪いレイ!すっかり遅くなって・・・・・」 リビングのドアを開け中に入ると、そこにはパーティーの準備をするヒナノたちの姿があった 「コウ、もう終わったの?」 「えっ・・・・・あ、まぁ・・・・・」 なんでヒナノたちが、そう思い周りを見ると、飾りを付けている水無月に踏み台にされている杉浦が見えた 「コウ!早く代わってくれよ!」 「杉浦動くな!危ないだろ」 四つん這いになる杉浦の背中を強く蹴る水無月、俺は思わず笑ってしまった 「ふふ・・・・・楽しそうだな杉浦」 「いや、別に楽しくないんですけど!?」
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