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ふと目が覚めた。視界に入って来るのは見慣れた天井と白いカーテン。消毒とかの薬品の独特な臭いが鼻につく。
続いて、聞き慣れたチャイムがなりガラリとタイミングを計らっていたように引き戸が開かれた。
??「ま~た、来てるわね」
「あ~、どうもお邪魔してます、水越先生」
入って来たのは、ここ風見学園で養護教諭を勤めてる水越先生。青みがかった髪と丸い眼鏡が特徴的な、白衣姿がどうしても科学者に見える。
水越「まったく、学生何だからちゃんと授業にでなさい。ここに居られたら私がどやされるんだから」
「うぃ~っす」
シーツから抜けだし、ベッドから飛び下りる。近くの椅子の背もたれに掛けておいた制服を手に取りワイシャツの上に着る。
水越「それに、学園長にも迷惑かけたくないでしょ」
「おじゃましました!」
学園長と言われて今さらながら急いで保健室を出た。
サボりの常習犯で、喧嘩好き、不まじめの代表である俺はとある事情で学園長には頭が上がらない。それは追って説明しよう。
昼休みに入り他の生徒たちが食堂に向かって行く中、俺は一人だけその波を避けて階段を昇っていた。
俺が向かっていたのは…
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