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「おい。寝てる時は羽根をしまえよ。布団が羽根だらけじゃねぇか」 「ごめん、ごめん。布団の中って、リラックスできるからついつい。悪かった」  卓は、布団をベランダからから出して羽根を叩き落とした。はらわれた大量の真っ白な羽根が、空へと飛んでいく。 「あ~。そんな乱暴に扱わんでも~。天使の羽根にはご利益があるんやで。小さな望みやったら叶えられるのに。勿体無いやんか~」 「ご利益もこんなにあったら、逆に迷惑なんだよ。それに、俺の望みは今一つだけだぜ」
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