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 朝から、雪がちらつくような結構寒い日だった。  仕事先から帰ると、借りているアパートの部屋の前に見たことのない誰かが居て驚いた。  生憎、卓の家を訪ねてくる知り合いなんて居なかったし、最初は相手が部屋を間違えているのかと思って、そのまま無視してドアを開けようとしたら、 「君が、坂下卓やんな。俺はアリスや。女みたいな名前やけど男やで。天使にも性別あるねん。君を幸せにするために天界から来たんや」  そう、声を掛けられた。
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