叙情的崩壊と月夜

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そしてそんな俺が夏休みの宿題に手をつけているはずもなく…。 カンカン照りの太陽が嫌がらせの様に部屋をサウナに変えてゆく夏休みギリギリの土壇場、えっちらほっちらペンを進めていたのは俺だけではないはずだ。 全国の善良な学生諸君なら皆さんご経験のテンプレートです。 そんなこんなで社交辞令的に勉強し始めた俺だったのだが、 人の心を失った教師達の出す非人道的量の宿題が4日やそこらで終わる訳もなく、宿題開始から46分後、先ほどの絶叫に至ったというわけである。 誰もいない部屋でこの社会への不満をぶちまけた俺の姿は、人々の目には大層変な人に映る事だろう。 誤解が生まれぬよういっておくが、俺はいたって正常だ。
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