叙情的崩壊と月夜

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さてどーしたもんか。 『夜道でバッタリ追われる身の半裸美少女と会う』 というシチュエーションを我が脳みその海馬社長は記憶していない。 しているはずもない。 想定外の出来事に人は思いのほか弱いものだ。 1000000歩譲って、俺の脳みそに一片のやましい感情が無いと仮定しても、一人暮らしの野郎の家にいたいけな美少女連れ込むのはいささか気が引ける。 さらに残念ながら、俺の血気盛んな高校二年生ブレインの海馬社長の性能は万能ではないのだ。 『滅びの爆裂疾風弾』級の何らかの間違いを起こしてしまうやもしれん。 しかし、助けてと懇願する女性を見捨てるのは俺ルールに反する。 少し怪我もしているようだし。 そうだ!救急車を呼ぼう。 上記の思考の所要時間2秒なり。
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