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仰向けに倒れた俺の上にアイナは四つん這いになって覆い被さる。
薄桃色の唇も、華奢な腰も手をのばせば届いてしまう超スーパーデンジャーな北緯38度線!
「じっとして。これは私のお礼の気持ちなの…」
頬を赤らめた、アイナの人形のように整った顔が近づいてくる。
この状況に置かれる健康な高校二年生男子がどう抵抗出来ると言うのだ。
「う、受け取ってくれるよね?」
アイナは目を閉じた。
8月29日午前12時00分。
壁に掛けた時計がたまたま目に入ったのだ。
俺はこの日この時刻を後の数十余年間、忘れはしないだろう。
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