叙情的崩壊と月夜

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この超展開に頭がついていかない俺。 くそっ!ついさっきまでラブコメ主人公の気分満載だったのに! 現実とはこうも儚いものなのか! 部屋の振動とアイナの放つ光が最高潮に達したと思われる時、俺は左胸に焼けるような痛みを覚えた。 「グァァッッ」 意識の遠のくような激痛。膝を付いて前のめりに倒れ込む俺。 『男なら死ぬときはたとえどぶの中でも前のめりに死ね』ってやかましいわ! 泡吹いて気絶するかと思ったよ。 俺がもがいてる間も、アイナから発された光が一層つよくなる。 そして次の瞬間、体中を突き抜けるような衝撃と共に光の渦の中に吸い込まれるような感覚に襲われた。
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