電化区間

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200X年8月のとある朝、紀勢本線海南駅から私は始発電車に乗り込んだ。2両編成の短い電車だった。車内はかなりすいていたのでクロスシートの席に腰をおろした。電車は冷水浦を過ぎると海沿いを走っていく。天候は晴れ。小さな漁船や大きなタンカーがよく見える。電車はトンネルに入りトンネルを抜けて今度は山の中を走りはじめ、再びトンネルを抜けて箕島駅に到着した。箕島を出発するとあちこちにみかんの畑が見える。このあたりはみかんの名産地である。 朝起きるのが早かったのでついうとうとしているといつのまにか南部の海沿いを走っていた。海は青々としていた。 紀伊田辺では乗り換えをする。この先の電車も2両編成であり、しかもこの先はワンマンになる。パンダで有名な白浜を過ぎ周参見に到着した。周参見では対向待ちのため、駅舎に行ってみると駅舎内の水槽では大きな海老が飼われていた。周参見から先はローカル度が高い。乗客はかなり少ない。串本、紀伊勝浦と有名な町をすぎ、電車は新宮駅に到着した。
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