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家に霊柩車が来た。
「これが最後のお別れです。
お顔を見てあげてください。」
納棺師の人が、来てくれた近所の人たちにそう言った。
あまり会ったこともないのに泣いてくれる人もいて驚いた。
「ちゃんと寝れた?」
「辛かったね。」
次々と言葉をかけられる。
「大丈夫ですよ。」
笑顔で言った。
なぜかこの時は全然泣けなくて。
おじいちゃんの亡骸を見ても、人形みたいだなぁって思うだけだった。
人がたくさんいたからかな?
私たち身内がのるバスがつき、火葬場を目指して霊柩車についていく。
「霊柩車ピカピカしてるね~。」
「んだねぇ。」
バスの中ではそんなことを姉といとこと話していた。
20分ほどがたち、火葬場に到着。
棺桶が仏壇みたいな場所の前におかれた。
「これが本当に最後です。
お言葉をかけてあげてください。」
納棺師の人が言った。
最後って言われても実感沸かないや…
おじいちゃんには
「お疲れさま」
と一言言葉をかけた。
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