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「じゃあ、行こうよ。」
「おう。
駅から遠いんか?」
「いや?
歩いて十分くらいだよ?」
談笑をしながら前野家へ向かう途中、銀太の天敵に出くわした。
「前野!」
後ろから走って近付いてくる少女、桜子である。
「チッ、アイツか…」
舌打ちが出てしまう程、銀太と桜子の仲は悪い…と言うよりも、桜子が一方的に銀太を嫌っていた。
桜子は事あるごとに銀太に難癖を付け、刀也と銀太を引き離そうとしていた。
「鏡?
どうしたの?」
2人の元へたどり着き、切れた息を整える桜子。
そして、顔を挙げると同時に銀太を睨み付けた。
「アンタ…前野を何処に連れて行くつもり?」
「はぁ?
何処に連れて行くって、俺が刀也に連れて行ってもらってる途中やで?」
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