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「ヤァーーー!」
「サァ!!」
前鬼流武刀術道場に2人の叫び声が響き渡る。
竹刀を打ち合う2人。
「よし、今日はここまでにしよう。」
「ありがとうございました!」
竹刀を置きタオルで汗を拭う少年、刀也である。
「フゥ…疲れたぁ。」
「最近、日に日に強くなっていくな。」
「そうかな?」
照れ臭そうに頭を掻く刀也。
朝食前と夕食前に道場で稽古をするのは刀也が物心ついた時から続けている日課であった。
見た目からは想像出来ないが、刀也の剣術はかなりの腕前で、毎日相手をしている父親、刀次を追い抜く勢いであった。
「前鬼流武刀術当主の座を継ぐ日も近いかもな。」
刀次も汗を拭いながら刀也の隣に座った。
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