絡み合う運命

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銀太の事で機嫌が悪かったはずが、刀次が銀太の名を出した瞬間、笑顔になった。 「後藤って言うんだよ? 後藤銀太!」 「後藤…銀太…?」 「うん! って…どうしたの?」 銀太のフルネームを聞いた途端、刀次の顔色が真っ青に変色し、額から脂汗が滲み始めた。 刀也の声は届かず、呆然としている。 後藤銀太だと? まさか…いや、そうと決まった訳ではない。 「…とうさん、お父さん!!」 「えっ? 何だ?」 「何だじゃないよ~。 話し掛けても全然反応ないから焦ったよ。」 いつの間にか掻いていた額の汗を拭う刀也。 それを見て刀次も汗を拭った。
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