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ある朝の事だった。
私は何時ものように登校して教室の扉を開けて見ると、私の席に龍一が座っていた。
「……?」
龍一は私が教室に入った時、私を確認したはずなのに、まだ近くにいる数人の男子と話をしていた。
「おはよう。
そこ…私の席なんだけど…」
私は席に近づき、ドキドキしながら龍一に言った。
「あ、ごめん…」
龍一はわざとらしく言って、やっと席を立った。
椅子に座ると、龍一が座っていた温もりが残っていて、何故か龍一に触られた様な、妙な感覚があった。
後に、その時の事を龍一に聞くと、龍一も私の事が気になっていて、話す糸口を探していたのだと。
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