4923人が本棚に入れています
本棚に追加
それは、何時もの様に図書館へ出勤前の、掃除と洗濯を済ませ、化粧を始めた時だった。
時間を見る為につけていたテレビのニュース番組で、聞き覚えのある名前が流れた。
「ん?何かしら…」
私は口紅を持ったまま、動きを止めテレビを見つめた。
「今朝午前1時頃、会社員の神川龍一さんが運転の車が○○線道路脇にあった電柱に追突し、搬送先の病院で亡くなりました。
道路は見通しのいい直線道路で、警察では事故原因を捜査中です…」
「ウソ……」
私はテレビに寄って行き画面に釘付けになった。
しかし、テレビは事故現場をチラリと映すと、ニュースはもう次のニュース画面に移った。
龍一とは昨夜会ったばかりだ…。
龍一は、私と会った後に家に帰る途中で事故を起こした事になる。
私の頭の中では色々な事が駆け巡った。
そして、この出来事が私を思わぬ事件に捲き込んで行った。
最初のコメントを投稿しよう!