あいつ

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普段の久美なら、洗濯まで家事が終わってる筈なのだが・・・ 今日の久美は未だに、朝食の後もそのままに、パソコンの前に座り続けたままだった それもその筈、当の久美は今度は、ツーショットチャットのサイトにアクセスし、ページを開いていた そうっ!あいつを捜しに・・・ ページを開くと、久美はアピール欄の「俺に惚れるなよ」の文句を見逃さないように、注意深くスクロールしながら捜していた すると、「居たっ、居たわ」と久美の心の中は大騒ぎだった。まるで、蜂の巣をつっついたと言う諺がぴったりと当てはまりそうなくら心の中は騒いでいた 「う~~ん、どうしよ 困ったわ! まだ、朝食の後片付けも終わってないのにぃ~」 と頭の中では家事の事を優先に心配しながら、心の中ではあいつが居なくなる事を心配した 久美は考え込む、虚を見つめながら、数秒、考え込んだ 本来なら、ここでは考え込む必要はないのだ なぜなら普通、ツーショットチャットなら、プロフィールをクリックするだけで、プロフィールが表示される筈だからだ しかも、足跡も残らない筈・・・ しかし、久美は考え込んでいた そして、久美は意を決したようだ パソコンの表示画面をそのままに、立ち上がると、朝食の後片付け始めた その久美が、だした答えが、正解だと言わんばかりに・・・ がむしゃらに久美は、家事に専念し始めた。ただ、久美の頭の中では 「待ってろよぉ~ 根性無しぃ~ 今、行くからなぁ~」 と久美は、勝手な先入観でそのプロフィールの人物を想像し、人物像を作り上げ、それに対し言葉を投げ付けていた そのパワーと言ったら、久美を別人のように変え、機械のように、久美は家事をどんどんと、こなし始めた 家事に八つ当りするかのように・・・
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