あいつ

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お昼前 久美は、ようやく家事を終え、パソコンの前に座った そして、 「ふう~~ ようやく、終わった、終わったわ でも、こんなにも、急いで家事をこなす事は、今までに無かった事だわ なんで、何時もは、あんなに時間が掛かるんだろう」 と息を切らせながら、心の中で呟き、溜息を一つ吐いた。そして、久美はパソコンの表示画面を期待を込めて見始めた 「居るかなぁ~?居ないかなぁ~? あっ!あぁ~。まだ、居たわぁ~ 良かった、なんとか間に合ったわ では・・・」 と言って、期待を胸に込め、久美はマウスをに手を触れあいつのプロフィールをクリックしてみた すると、パソコンの表示画面が変わり、クリックしたあいつのプロフィールの表示し始めた それを久美は、一文字一文字、丹念に熟読し始めた 「どれどれ❤ HN:ヒロ。二十八歳。独身。職業:フリーター ○○県 えっえぇ~~‼ ○○県⁉同県人⁉なんだぁ~‼ ふん~~、そうなんだぁ~‼ 何処に、住んでいるんだろ 気になるぅ~❗ 話してみたいなぁ~、みようかなぁ~」 と久美のあいつのプロフィルの"○○県"に心を奪われて、そして、音を立てて揺れ始めた 揺れるが、正樹とまだ見ぬ隆の目が、パソコンの奥から交互に自分が睨んでるような気がして、久美はその部屋に入室するのを、躊躇った 心の揺れが、正樹とマリオネットと言うブレーキによって止められてしまったのだ 揺れが止まったと同時に、そのページを閉じて、パソコンの電源を落とした そして、久美は立ち上がり、ソファ~の前まで行き、そこで久美は、立ち止まると、そのまま天井を見つめながら、 ソファ~に体を預けるように倒れ込み、そのまま静かに目蓋を閉じた そしてまた久美は、蟻地獄に落ちてしまった
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