あいつ

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久美の心は揺れる。たが、揺れれば揺れるほど悪魔が久美を誘う 背徳への世界へと 「わからない、どうしたら良いのだろう? 入室して、話したいのは、やまやまなんだけど・・・ どうしよ、マリオネットにも悪いし・・・ それ以上に、正樹に・・・ 私ってなんて、浮気者なんだろう さっきは、正樹の事を疑って居たくせにぃ~ 本当の浮気者は、私だわぁ~」 と目を閉じ頭の中で自虐し始めながらも、心の奥底では、あいつとの会話を期待する心の火種が燻っていた だが、久美は家事と、この所睡眠不足の所為であろう、そのまま眠ってしまった 深い深い眠りへと入っていった 二時間後 久美は、寝苦しくなったのか?急に寝返りを打った、瞬間、「ド~ン‼」とソファ~落ちてしまった 久美は、一瞬、何が起こったのかわからず、周りを見渡しまった そして、久美は落ち着きを取り戻し、ソファ~に座った ソファ~に座ると、背中に何かが当たる感触が有り、手を背もたれに回し、そして、 何かを掴んだ 「あっあぁ~そうだ‼ 忘れてたぁ~ クリーニング屋に、行かなきゃ‼」 と久美は慌てた。そして、すぐに身仕度を整えると、正樹の上着を買い物籠に詰め込むと、鉄砲玉のように家から出掛けた 久美は何時間も寝ていたつもりなんだろが、実際にはまだ、午後の三時前 当然、行き着けのクリーニング店に着いたのは、三時半前 久美の慌て振りに、クリーニング店の従業員も目を丸くして対応した 久美は、顔から火が出る思いをしながらクリーニング店から出たのは火を見るより明らかだった だが、それが良かったかも知れない 久美は、その日はそれ以来パソコンを開くことは無かった 悪魔も久美に微笑む事はなかった
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