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翌日から数日、久美はあいつと言う悪魔に誘われているかのように
毎朝、正樹を会社を送り出しては、一目散に居間に戻っり、パソコンの前に座った
そして、久美は、ツーショットチャットのサイトをアクセスしページを開いては、あいつを捜した。しかし、
「あれぇ~、今日も居ないのかぁ~
ハンドルネーム変えたかなぁ~
あの、目立つアピール文句も無いし
それとも、誰かとチャットしているかなぁ」
と、あいつは見つからなかった
すると、なぜか久美の心のあいつに対する気持ちもだんだんに冷めてしまった
「なんだろう?
あいつと出会った日の、胸の高鳴りは・・・」
と久美は頭の中でそう呟いた
それは、単に誰でも持っている嫉妬
簡単な例えをあげると、好きな芸能人がいきなり結婚してしまうと、
今まで熱を上げて応援して来たが
冷静に応援してしまうまたは、その芸能人に見向きもしなくなるそれと何ら変わりはない
久美の気持ちは、今まさにそんな感じだった
「ホッとした
なんだかんだで、ここ数日、あいつに振り回されたなぁ~
苦しくて、ドキドキもしたわ
私って、馬鹿ねぇ
そこら辺にいる女子高生と替わらないじゃない
ねぇ~」
とパソコンの画面に向って顔を仄かに赤くなりながら首を傾げ微笑む
まるで、久美に天使が舞い降りたかのような表情をした
そして、久美は何時もの平穏な日々を過ごしていく
そう、正樹に小言われるあの朝まで・・・
久美はまた、本当の自分の姿を隠した
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