プロローグ

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そもそもその日の、久美の予定では、既に隆に抱かれていて、欲求の火は消えてる筈だった だが、隆に予定をキャンセルをされて・・・ されたのは構わないが、ただ欲求の種火が消えず燻り続けた それが、夕食を終え家事が一段落着き、居間で正樹を見た瞬間、再び勢い良く燃え出してしまったのである 久美は、ソファ~に座ってる正樹に隣に座って甘えて出していた 夫婦だから、夫に甘えていても不思議ではないが・・・ それは欲求に負けた、久美の本能的仕草だった それは、夫の正樹にとっては初めて見る、久美からの夜の夫婦の営みへのお誘いだった 初めて見る久美の愛しい仕草に、正樹は答えるかのように久美の唇に自分の唇を重ねた そしてその夜、久美と正樹は激しく燃え上がり、久美の歓喜の声でピークを迎え、そして二人は燃え尽きた 「初めてだよ、久美から誘われたの‼ 今日は、最高に気分が良いよ」 と息を切らしながら言うと 「恥ずかしいわぁ~ いやらしい女だって、嫌わないでね」 と、顔に掛け布団に隠し、恥ずかしそうに正樹に言った。すると、正樹は天井を見つめながら 「嫌いになるわ訳がないだろう‼ いやらしい久美の方が俺は好きだよ❤ あっ❗そうだっ‼久美っ‼ そう言えば例の海外旅行の件、休みは取れそうだ ただ、土産代がなぁ・・・ 当てがあるなら、お願いして構わないかっ!」 と言うと、久美は頷き 「本当っ‼休み、取れたんだ‼ うんっ‼当たってみる」 と嬉しそうな声で言うと、今度は久美から唇を正樹に重ね、長い夜を激しく過ごした 例の海外旅行の件・・・それは、今年の結婚記念日に海外旅行をしたいと久美から珍しく言いだしたのだ 正樹は去年の結婚記念日を忘れていた負い目も有り、承諾せざる得なかった 海外旅行・・・それは勿論、久美の口実であって、これから始まる久美の膨大な作戦に正樹も宏和も巻き込まれていく 久美の野望が始まろうとしている
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