天明の異端児と天明の麒麟児

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教室に戻り自分の席の椅子に 座ってため息を吐いた。 「朝から大変だな亜紀! 」 「俺は亜紀が羨ましいな。 あの春夏秋冬と仲良しなんだし」 俺に話掛けてきたのは 同じクラスの男子で、 春夏秋冬以外に俺を怖がらない 俺の大事な友達。 中原 巧と佐藤 泰樹だ。 「お前らな……。 あいつらといるとかなり 疲れるぞ」 「可愛いからいいじゃん! 」 中原、佐藤、この2人は あの4人の恐ろしさを知らない。 だからこそ可愛い、可愛いとしか 言わないのだ。 喋らなければ可愛いかもしれない しかし喋ると変なやつら。 現実を知らずに遠くから 見ているだけの方が2人には 幸せなことだろう。 だから俺は2人の夢を壊さない。 「今日の放課後、3人で 遊びに行こうぜ」 「あぁ、悪い。俺は今日部活だ」 部活という名の不良退治だが。 「そうか……。部活頑張れよ! 」 中原と佐藤は自分の席へ 戻っていった。 そして時間はあっという間に経ち 放課後になった。 今日のメインイベントの時間が やってきたのだ。
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