天明の異端児と天明の麒麟児

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天明高校、校門。 春川に言われた通り 弱そうな感じを精一杯出して 俺は1人で不良出現を待った。 春川の説明では、その不良は 弱そうな男子生徒、もしくは 可愛い女子生徒を狙うらしい。 弱そうな男子生徒は俺。 可愛い女子生徒は春川。 まず第一陣の俺が不良を狙う。 「おい、そこの坊ちゃん」 来た……。 2人組の不良が罠にかかった。 本当に弱そうな生徒を狙うとは、 情けない不良だ。 「ちょっと遊びに行こうぜ? 」 不良Aが俺の腕を掴む。 ここまでは作戦通り。 「ちょっと君たち! その生徒を離しなさい! 」 ここで春川登場。 勿論これも作戦だ。 春川も戦いたいらしい。 「君可愛いねぇ―! 俺達と遊ぼうよ? なっ? 」 春川の腕を掴む不良B。 そのまま俺たちは2人に人気が 無い場所まで連れてこられた。 全て作戦通り。 不良に突き飛ばされた俺と春川。 もう少しだけ不良AとBには いい気分を味わってもらう。 これは、天罰だ。 最後は絶望と後悔しか残らない ようにしてやろう。
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