天明の異端児と天明の麒麟児

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同時刻。 不良Aと不良Bの学校。 「すみません! 」 「情けない……。 天明の女1人と男1人に 返り討ちにされるなんて」 荒れた教室には煙草の煙が 充満している。 その空間にあるソファーに 座る男は不良AとBを見下す。 「こいつらに気合い入れてやれ」 男がそう言うと数人の男が 不良AとBを囲んだ。 「本当にすみません! だから、許して下さい! お願いします石垣さん! 」 「…………やれ」 数人の男は一斉に暴行を始めた。 その様子を見て微笑む 石垣という男。 この笑い一切ゼロな男が 次の春夏秋冬部の敵になるとは まだ誰も知らなかった。 「天明高校……。 春夏秋冬……ねぇ」 石垣はソファーから 立ち上がり、携帯電話を出した。 しばらく携帯電話の画面を 見ていた石垣が笑う。 「こいつでも人質にして おびき出すか……」 天明高校に……。 春夏秋冬と高杉に、静かに危機が 迫ってきていた。
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