きいろ

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[音響] アカリ「いいか?まず家蜘蛛の代表はアシダカグモだ!・・・素晴らしい。なんと言ってもその美脚だ。(うっとり)北欧のかの美脚神ニョルズも嫉妬しそうなすらりと長い脚が、8本も・・・!そして身に纏うビロードの毛並み・・・そしてつぶらな瞳は一つ残らずジュピターのごとく輝いている・・・たまらんっ!」 センジュ「ものは言いようですね。そんなに蜘蛛が好きなら一時期話題になったセアカゴケグモに噛まれて死んでしまえばいいですよ。」 アカリ「(熱く)セアカゴケグモの美しさは一般的に背中の赤だと思われがちだが、奴の美しさは黒にある!赤と黒のなんという共存関係!互いに魅せあう絶妙な美学が、あんな3㎝ちょっとの体に映えている・・・素晴らしい!そしてむしろ奴らは親切だ。毒の警告をその背中で表しているのだから。背中で!それはまるで、温泉で出会った美女のよう・・・。湯煙殺人事件!!たまらんっ!!」 センジュ「・・・本気で言ってますか?」 アカリ「私はいつでもいたって本気だ。(熱く!)しかしなんと言ってもギンメッキゴミグモ!巣を作る蜘蛛は己の3日分の命を削ってあの麗しの多角形を描くというのに・・・その身にゴミを纏うとは!生きるための美学よ!!だがゴミを演じながらもその身に白銀を宿す気高さ・・・美しい・・・。それに魅せられた愚かな羽虫がたどるのは、ヴァルハラへのマーチ!!その艶やかさ、美しさ、気高さ・・・まるで古城のヴァンパイア!!!!たまらん、たまらん、たまらんっ!!!」 センジュ「引きます。心の底から引きます。」 アカリ「何に?糸がか?」 センジュ「(ため息)蜘蛛の素晴らしさはワカリマシタヨ」 アカリ「・・・棒読みだな。なんだ、お前はツチグメ派か?ああ、家蜘蛛はハエトリグモが好きなのか?」 センジュ「派も何もありませんよ。」 アカリ(聞いてない)「いや、もちろんハエトリグモも好きだが、奴らはその美しさよりも脚力を評価したい。餌を取るため、危険から身を守るため、・・・つまり生きるために鍛えたその脚!素晴らしい・・・」 センジュ「・・・。」(さりげなくアカリから離れる) .
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