14人が本棚に入れています
本棚に追加
この世界のルール
「にゃんだ。やっぱり」
デビットはメンドくさそうに言った。
「気をつけろ。モラリストはこの世界ではそう長く生きられにゃいから」
「どういうことさ?」
ラビの質問はデビットにはウザったくて仕方ないらしい。
「この世界にもルールはあるにゃ。女王に会い、この世界の住人として認めてもらうコトにゃ。でも、モラリストは「どうして?」とか「なんで?」ばっかりで、女王に会おうとしにゃいからにゃあ」
どうやら女王に会わないといけないらしいが、ラビは居場所も道もわからない。
「じゃあ、その女王に会えばいいんだな。女王のところまで案内してくれよ」
「それはムリだにゃ」
「なんでさ?」
デビットは悲しそうにシッポをおろし、耳もねかせてうつむいて小さく続けた。
「オレは女王にイタズラをして、ここに繋がれてた。だから会えにゃいし、ここからはにゃれることはできにゃい」
「じゃあ、鎖がなかったらいいんだな」
ラビは槌を取り出した。
その槌で思い切り鎖をたたき潰した。
「にゃ!すごっ!外れたにゃー!!」
「一緒に来てくれるか?」
「にゃん!」
最初のコメントを投稿しよう!