それは突然

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「うわぁ~!時間がなぁ~い!!」 アレンの足はものすごく速く、またラビはアレンを見失ってしまった。 疲れて休んでいると歌がきこえてきた。 『不思議の国に♪生まれたんだ🎶君とは違う♪リアルなんていらない♪』 「なんだ?」 ラビは歌がきこえてくる方へ行った。 そこにいたのは、ゴスパンクファッションにみを包み、銀の鎖に繋がれたデビットだった。 ネコのような耳をパタパタ動かし、二本のシッポをリズムよくゆらしている。 『モラルなんて♪役に立たない🎶この世界では♪』 木の上で歌いながら空を見上げているデビットはこちらに気づかないのか見ようともしない。 「おーい!デビット!!」 「んにゃ?」 ようやくこっちを見てらくれたが、デビットは異物を見るような目でジィっと見てきた。 「お前は……モラリストかにゃ?」 「は?」 ヒョイッ!と木から飛び降りてきたデビットは、ラビの目を見ながら質問を繰り返した。 「お前はモラリストかにゃ?!」 「モラリストって……どういうことさ?」
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