面倒臭いだけのひと。

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リオンはそう言うと、部屋ん外に居た二人を部屋の中に入れる。 とてとてと小走りに入るロウと、優雅な足取りでゆっくりと部屋に入るヘル。 本当に何時見ても親子みたいだ。 二人が入るのを確認すると、そのままリオンは扉をはめ込んで、魔法を発動し、扉を修復した。 一瞬で直してしまう辺りは、流石崩天のルシフェルである。 首を回しながらリオンは部屋の中に戻る。 「……リオン。この二人の女性は?」 戻るなり迎えたのはクルドの鋭い瞳。 どうやら、クルドはヘルとロウの二人が非常に気になっているらしい。 「あーうん。俺の使い魔だよ。お前も見ただろ。黒猫だったのがヘル、そしてそっちのちっちゃくて可愛いのが、竜のロウだ」 「ロウです。宜しくお願いします」 丁寧にぺこりとお辞儀をするロウ。 その姿の可愛らしい事と言ったら。 カレナが隣で身悶えしているほどだ。 「リオン、貴方二人も使い魔が居たのね」 「まぁ、ね。ロウはちょっと訳ありだけど」 「両方とも人型になっているところ見ると、かなり高レベルの使い魔のようだけど?」 「まぁ、そりゃね。ロウは俺の魔力のアシストで、体を人間のものにしているが、ヘルは元から人型だぜ? 何せ、死神だからな」 「……冥府の管理人、ね」 「良く知っているじゃ無いか」 「私の名前を忘れたのかしら?」 彼女の二つ名、スクルドは神の一人から名付けられている。 「それもそうか。スクルドがヘルを知らない方がおかしいな」
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