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しかも彼は、雰囲気がかなり柔らかいので、中学生の時はかなりの人数から告白を受けた経験があったりもする。
高校生にあがってからは、まったくうけなくなったが。
当然、カレナとの仲が噂されるようになったためである。
因みに互いに異性から告白された事を知っているから、自分から強く出る事が出来ないのだ。
しかもお互いに、断る時に「好きな人がいる」と言ってしまっているのだ。
互いにそれが誰なのか、気になってしょうがない。
それが自分の事だとも気付かずに。
そんな二人を見ていると、ついついからかいたくなるというもの。
リオンや、周囲の人からしたら、いつになったらくっつくのか、気になってしょうがない。
「……これって」
受け取ったそれを見て、ファイは目を丸くする。
カレナも、それを見た瞬間に絶句した。
「いやさ、それを貰ったんだけど、俺はあまり行かないからさ。二人にやるよ」
リオンは苦笑しながら、そう言う。
彼が手渡したのは、高級レストランの招待券。
これさえあれば、ディナーがただで食べられるという代物だ。
普通の人からすれば、喉から手が出るほどに欲しいものだったりする。
大体、彼が手渡したこの招待券のレストランは、有名貴族や王室御用達だったりもする。
普通は一度だけでも食べたい、と思う所だ。
招待券と書かれているが、リオンの肩書からすれば大した疑問にはならないだろう。
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