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ファイはそれを跳躍してかわし、破片は鞘から炎の盾を展開する。
この程度なら防げない訳じゃ無い。
ヴァンはその隙に、大剣に付加しておいた風魔法を放つ。
風刃と言った所だろうか。とはいっても、武器が武器だけに疾風のようだが
風と炎は相性がいいが、逆に悪い時もある。
この風では盾がかき消されてしまう、そう判断したファイはすぐさま跳躍して回避。
だがそこには移動していたヴァンが居た。
ヴァンの一太刀を華麗に回避すると、次はファイが刀を振るう。
「オーヴァーチュア」
刀と鞘に炎を纏わせて、連続的に攻撃を繰り出す。
その連続攻撃を全て防御し避けるヴァン。
重心をほんの少ししかずらさずに、ゆっくりとした動作で全てを回避していく。
ほら、やはりそうだ。
担任なら、攻撃があっても、一撃で強引にねじ伏せる。
攻撃パターンは全く違う。
鞘での殴打や刀の一撃を回避している割合が多いあたりから見ると、そう根っからのパワーファイターでは無いみたいだ。
だとするのなら少し厄介だ。
攻撃は出来ないまでも、十分に回避される隙が見つかった瞬間に、ヴァンは跳躍して距離をとり、魔法を放つ。
地属性の魔法、先程とは違い物質の弾丸を放つ魔法だ。
水や他の属性と比べると、若干威力が高いのでまともにはじこうとするとかなりの労力が必要となる。
固形と無形、どちらが防御するのに労するか、簡単な事だ。
だが、ファイはそれを炎を纏った一太刀の下にねじ伏せる。
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