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「幾ら俺が最強最悪の天使様だからと言って、全部知っている事は無い。一応、俺も人間だぜ?」
「そう言えばそうでしたね」
「そう言えばって……お前、俺の事を人間だと思っていなかったのかよ」
「誰だって貴方の事を人間だって、思う人は少ないですよ。何処の世界に、性転換が出来る人間がいますか。魚ですかあんたは」
「酷いわ! こんな見目麗しき美女に向かってそんな事を言うなんて!」
「自分で言いますか普通。それに貴方は男でしょうに」
「うふふ、今の私は可憐な美少女、エルなのよ」
「可憐と言うよりも、妖艶と言った方が正しいのでは?」
「ふっ……美しすぎるのも罪だわ」
「貴方の口からその言葉が聞ける日が来るとは思っていませんでしたよ」
「五月蝿いな。一応これでも、男が欲情する顔の形をしているんだぜ?」
「左右対象なら、誰だって美しいと感じますよ」
「お前はつまらん人間だなぁ。まったく……ああ、そうか。カレナが居るから、他の女なんてどうでもいいのか」
「な、なんで結論に至るんですか!」
顔を赤くして、動揺を隠そうとしないファイ。
流石にいい加減慣れてもいいものだが、何故か未だになれないファイである。
「全く、お前も少しはこう、青春というものをだな……」
「貴方にだけは言われたくありませんよ。その台詞」
とりあえずムカついたので一撃。
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