うのうぇn。貴方は何の為に?

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漫画やアニメでやっているように、ただ魔力を込めれば撃てる、なんて幻想にすぎない。 実際はこのようなプロセスがあって、始めて撃てる。 リオンが以前使っていた銃は、彼自身が改良を加えたとかで、魔力の消費量がかなり抑えられている。 現代にある魔力弾を発射する事の出来る拳銃は、魔力を圧縮する際の効率が悪く、多大な魔力を消費してしまう。 それに火薬となる魔力も必要以上に供給され、そのエネルギーの大半は無意味に放出される。 そして、ビリーが今握っているのはリオンが作ったような銃では無い。 一般的な拳銃に魔法石を融合させただけの、普通の銃にすぎない。 そんな銃を使えば、魔力があっという間になくなってしまうのは目に見えている事だ。 「ああ、僕の魔力の事かい? 君は殺し合いをしている相手も気遣うんだ。優しいね」 そんなんじゃ無い。言う代わりに炎刃を飛ばす。 ビリーはそれを銃弾で易々と打ち消した。 「僕はこの程度、問題じゃ無いんだ」 連射連射。次々と魔力弾がビリーの拳銃から放たれている。 彼が持っている銃は、一般的なリボルバーだ。先程はオートマチックで話をしたが、魔力弾を使用する場合は、リボルバーの方が非常に扱いやすいのだ。 何せ、薬室が五つも六つもあるのだから。 オートマチックと比べると、非常に連射性能にたける。 舌打ちをすると次々とくる銃弾を回避していく。 まぁ、唯一の救いは、弾速が普通の銃弾と比べた際に遅く、また見えやすいと言うくらいか。 手数では明らかに負けているが。 近寄ろうにも、あの銃弾がある間では恐らく無理だろう。 銃弾の属性は風だろう。 厄介な事極まりない。 彼の実力を正確にはかれていない今では、弾道を自由に変更できるとみた方が正しい。
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