うのうぇn。貴方は何の為に?

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この行進曲なら、少々の弾丸くらいなら耐えることが出来る。 炎の牙の後ろから、突撃してくるファイを見てビリーはさぞや驚いた事だろう。 先程まで防戦に徹していたファイが、攻撃に出た事に対して。 ファイ自身も、銃を扱う相手は初めて相手にする。 が、日々のリオンとの特訓で教わっている。 必ず相手の射線軸にいるな。常に移動しろ。どんなに頑張っても近づく事を前提に考えるな。 攻めたら死ぬ。 フルオートの銃を使う馬鹿は少ないので、それが正しいだろう。 魔力弾のフルオートは、魔力切れになる速度が速いだけでなく、ジャムとかいろんな障害を事が大きい。 過去には暴発で何人、死んだことか。 ファイの突撃に驚いたビリーではあったが、冷静に対処する。 まずは残った炎牙をすべて撃ち落とす。 そして突撃してくるファイに向かって、銃を数発発射。 が、炎によって阻まれる。 それを視認すると、無駄弾を使う事無く、跳躍して回避を試みる。 が、行進曲は攻撃の身に特化した技。攻撃こそが最大の防御であるという発想の下になりたった技である。 つまり、逃がさない。 ビリーを追いかけるように飛び上ると、刀をまた振り炎刃を飛ばす。 銃弾でそれを打ち消し、更に数発発射。 それらを斬り伏せると、絶好の場所にファイは潜り込んだ。 刀の届く距離、しかも致命傷を与えることが出来る間合いだ。 決まった。ファイは刀を逆袈裟に一振りしようと、手に力を入れる。 ビリーはそれを咄嗟に銃で防御した。が、当然それは一時しのぎにすぎない事は、彼自身分かっている。 だから受け止めている間に、体を逸らす。 そして左手に持っていた拳銃をファイに向け、放つ。 ほぼゼロ距離だったが、眉間を狙った攻撃だった為、なんとか首を傾けて何とか回避した。 これによって、ファイはこめかみにかすり傷を。 ビリーは銃が一丁使用不可となった。
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