うのうぇn。貴方は何の為に?

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そもそも、実包を使っている訳で無いので、ビームに酷似したエネルギー弾である事には変わりない。 まぁ、形状は実際の銃弾に酷似しているため、間違いでは無いだろうが。 ともかく、ビリーの拳銃から放たれた弾は、銃口の二倍ほどの大きさで、また細長く尾を引いていたのだ。 空中での回避が不可能であると判断したため、すぐに刀を振り下ろして斬り飛ばそうとした。 が、そう簡単にはいかず、空中で停止した状態がほんの一瞬だけあったが、何とか軌道を変える事には成功した。 威力がケタ違いすぎる。 先程は広範囲のスプレッドのような攻撃で全身を焼かれた。 本当におかしな攻撃だ。 拳銃を使った事があるだけに、歪であるとしか言いようがない。 銃弾は直線にしか跳ばないし、銃口の外径よりは大きくならない。というか内径より大きい時点でおかしな話だ。 散弾でも使っていない限りは絶対にそうはならない。 振り下ろした体勢のまま、ビリーに突撃する事となったファイ。 当然、攻撃は読まれているので、受け止められて腹部を一蹴される。 「ぐっ!」小さく呻いて、後退する。 「成程、強がりでは無いのね中々強いじゃ無い」 面白そうに笑ってエルは言う。 笑い事で済まないのだが。 ファイの命がかかっているのだ。 「……ウルカヌス。一つだけ確かめたい事がある」 ファイはウルカヌスに問い尋ねる。 その間にもビリーからの攻撃はやむ事は無い。銃弾が雨のように降り注いでいる。 そんな中を炎の幕で防御しながら、移動している。止まったらさっきのような強力な攻撃が飛んで来る事は明らかだ。 というか、銃撃戦をしているのに、止まったり単調な動きをするのは死に直結する。 「あれの事か? 確かにあれは魔力効率や、身体能力の一時的な増強は可能だが……」 言い淀んでから、火の神は言う。 「肉体への負担が大きい事は解っているだろ?」
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