うのうぇn。貴方は何の為に?

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「あら、何かしら?」 彼の方を見てエルは尋ねる。 これから、とっても楽しい虐殺ショーを始めようと思っていたのに。 水を差さないで貰いたい。 「もういいだろ。これ以上殺す必要性は無い筈だ」 流石にこれ以上、自分の教え子たちを殺させる訳にはいかない。 まだまだ、彼らは若いのだ。 道を踏み直すことも出来る。 何もここで、皆殺しにする必要性も無い。生かしておいて情報を引き出す事だって出来る。 ここで皆殺しにするなんて、只の馬鹿のやることだ。 「随分と日和った発言ね。まさか、こんな馬鹿共を生かしておいて、良い事があるとでも?」 一応、腕を切り落とされたのだ。それの報復が終わってない。 それに、彼女の主義は「やられたら徹底的にやり返せ」だ。 それに彼にはこいつらを生かしておく理由が無い。 「ある。こいつらは薬を使って、身体能力や魔力を強化していた。つまり、この事件には裏があるってことだ」 「そんなもの、私にはまったく関係ないわ」 そういうと魔法を放とうと、魔力を高める。 「待て! ユーレリウル学園でも同様の事件があったはずだ!」 ヴァンのその言葉に、エルはピクリと反応する。 「……どうしてそれを知っている。あの事件は公にはされていない筈」 「一応、そういったつてがあるんだよ」 崩天のルシフェルに会えたってやたらと自慢してきた奴が。 心の中で、やたらとテンションが高くて暴走して、いた女のことを思い浮かべてしまう。 「……いいわ。これ以上の抵抗をしないというのなら」
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