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これは痛い。
見た目は派手ではないが、これは確実に苦痛を与えることが出来る技だ。
「ぐおあァァ……」
にっこりと笑いながら、ヴァンの頭にダメージを与え続けている。
相変わらずこの教師は鬼だ、とか思いながらエルは彼女たちの前に姿を見せる。
流石に、カレナが現れた以上、姿を隠したまま居るわけにもいかないだろう。
「貴方たちは一体何をやっているのよ」
溜息を吐きながら、いかにも今来ましたよって雰囲気をかもし出す。
隠れてこっそり様子を伺っていた、なんて言ったらその理由を根掘り葉掘り聞かれるに違いない。
「貴方は……」
「お久しぶりね、カレナさん、だったかしら? あの糞女のパーティー以来ね」
エルはそう微笑みかける。
「ええ、そうですね……って、何であなたがここに!」
一瞬だけエルの雰囲気に飲まれかけたが、驚きがとたんにこみ上げてくる。
「あら、見て分からないかしら。私があいつらを殺したのよ」
「そんなことは貴方のその格好を見れば分かります。問題は貴方が何でこんなところにいるかなんです!」
「そんなの簡単じゃない。私もこの学校に転校してきたのよ」
「……ええっと、何処から突っ込めばいいのかな。まず第一に貴方って学生だったのね……」
「あら、それはどうかしらね。貴方も知っているでしょう?」
クルドの事を思い出す。
確かに彼女の年齢は、学生とは異なる。エロ本だって買える年齢だ。
見た目は中学生みたいだが。
とはいっても、ユーレリウル学園にはクルドよりも年上で、見た目は「小学生」の教師が図書館にいるのだが。
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