うのうぇn。貴方は何の為に?

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からかうような彼女の言葉に、堪らずカレナは赤面する。 まったく本当に可愛らしい。 これが二つ名もちとは信じられない。 「あ、貴方に言われなくても、ちゃんといくわよ!」 照れ隠しか、そうエルに怒鳴りつけるが、すぐには病院に行こうとしない。 現場から離れるわけにも行かないのだろう。あくまでもギルドのクエストで来たのだから。 とはいっても、ギルドには顔が利くエルである。 カレナの心中をあっさりと読むと、肩を竦めながら言う。 「ここにいたって邪魔なだけよ。人数は十分に足りているんだから。貴女はすぐにファイの所に言っておやりな」 彼女がそういったのを聞くと、飛ぶようにそこからいなくなる。 本当に恋する乙女とは無敵なものだ。 うんうん、と一人納得するエルであった。 「……で、あんたはなにもんなんだ?」 カレナが見えなくなった途端に、ヴァンが声を低くして彼女に問い尋ねた。 「うふふ、さぁ? 誰でしょうかねぇ」 蠱惑的な微笑を浮かべて、エルはそういった。話す気などありはしない。 「ふざけるな。俺が気づかないとでも思ったのか。エルなんて見え透いた偽名を使いやがって」 「あら、偽名だなんて心外だわ」 「エルは光を意味する。ヴィエルはヴィエルジェ、乙女座だ。レグルスってのは星の名前だ」 「あらあら、思っていたよりも博識なんですね」 全く持って意外だった。 こんな事を知っているのは少ないと思っていたのだが、流石はお嬢様学校の教師と言った所か。 「俺と姉貴を一緒にするな。こんな学校に勤務する為にはその程度の知識は無くてはならないんでな」 隣でセレナが青筋を、眉間に浮かべていたのは言うまでも無い。 「で? まだ惚ける気か?」 「参ったわね。私のことをあっさりと見破ってしまうなんて」 「あんたの実力、その他もろもろ合わせても、どう考えたってギルドランクS以上だと考えるほうが正しい。だとしたら……」 「ふふ、さてそれはどうでしょうかね? 一つだけ言えるのは、私も崩天のルシフェルに憧れている一人、とだけ言っておきましょうか」
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