小さな小さな子犬ちゃん

7/45
前へ
/617ページ
次へ
まずは下準備としてぬるま湯に塩を溶かす。 濃度は大体海水程度。 こんなもんは大体で良いもんだ。 食感に左右するらしいが、イクラであるのなら関係ない。 その中に入れてしっかりとかき混ぜる。 そうすると少しずつ手で取れていく。 薄い皮膜が、徐々に縮んでいくのだ。 そうして一粒一粒丁寧に落としていく。湯が若干にごるかも知れないが、そんなもの知った事じゃない。 別に問題ないのだ。 全部とり終わったら、薄皮を全て流してまた同じように塩を加えた湯でかき混ぜる。 しっかりとちゃんと。薄い皮が出てきちゃうから。そして流す。 この作業を何度が行うと、ざるにイクラをあげる。 この状態だと白っぽいのだけど、ラップをして冷蔵庫に入れておけば問題ない。 そしてその間にお米をといで、炊いておく。 炊き上がるのを待っている間に、醤油の準備をする。 イクラを今日で全て食べきるわけではないので、醤油漬けにするのだ。 そっちのほうが、保存もきくので、便利が良い。 ご飯のお供にぴったりだ。 醤油などをあわせて自分好みの味付けにしておく。 で、次にするのは山葵を摩り下ろすことだ。 やはりこだわるのならば、山葵にはこだわりたい。 というか贅沢をするのなら山葵をきちんとこだわらなければ、魚は悪い。 適量すり下ろすと、次はそれを醤油に混ぜてやる。 別にして盛っても良いのだが、風味にばらつきがでるから事前に混ぜておいたほうがファイは好きだ。 二種類の醤油も出来たし、暇なので、付け合せの汁物でも作ることにしよう。 やはり定食風味にしたいのであれば、というか、これしかありえない。 丼物の吸い物は、やはり味噌汁に限る。 冷蔵庫から、市販の味噌を数種類合わせた特性の味噌を取り出す。 と、その前に、いりこでだしをとっておかないと。 小さな鍋に水を張ると、腸と頭をとったいりこを入れる。少しでもとり損ねると、苦味が出てしまう。 というか、世の独身女性はそんなことを忘れている人が多い。 このくらいは料理の基本中の基本なんだが。 沸騰すると、すぐにいりこを取り出す。臭みが出るのは勘弁だ。 豆腐を入れると、ひと煮立ちさせて味噌を入れる。おたまでゆっくりと溶かしいれる。 濃い味では折角の魚の味を消し飛ばしかねないし、何より出汁を台無しにする。という最近の連中が舌が濃いだけだ。
/617ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7442人が本棚に入れています
本棚に追加