国を統べるには

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こうしてあげていくと、自分の周囲が普通じゃない連中ばかりだということが分かる。 「あ、後クラスにギルドランクSのスクルドって女の子がいるな」 年上なので、女の子というのはどうかと思うが。 一応、彼女は二十歳を越えている。あんな見た目だが。あんな見た目だが。 「クラス担任はドがつくほどのサディストだし、何故か初等部低学年みたいな女の子が図書館で先生みたいなことをやっているし」 よくよく考えてみたら、自分の周りはおかしな連中ばかりが集まっている気がする。 というか、図書館にいる先生も年上です。見た目は幼女といっても過言ではない。 なお、スクルドは童顔なだけであって、決して見た目が小さな訳ではない。胸は平らだが。 図書館の先生は、学校の七不思議とかの怪談話に上がるほどのロリっぷりだ。本当に見た目が年齢一桁にしか見えないから困る。 外部からの来訪者がいたら、真っ先に間違われるタイプの子である。 しかし、本当におかしな連中ばかりだ。 割と普通の会話とかをしていた為か、全く気がつかなかったが、こうして一つ一つ整理していくと可笑しさがこみ上げてくる。 何処をどう間違ったら、こんなロールプレイングゲームみたいなメンバーになるんだろうか、と。 「まぁ、とにかく、お前が王子様だったからって、別にもうどうって事無いし。なんかそんな感じもしてたしな」 慣れとは本当に怖いものである。こんな歪な状況でさえも今更といってしまえるのだから。 「……確かに、そうですね。というか、あの崩天のルシフェルが自ら赴いてくるとは思っていませんでした」 自分の正体がばれた所為か、割と口数が増えたジェンである。
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