突破

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そうして彼らの会議は終わりを告げた。 班分けは明日、出発前に知らされるとの事。どうやら班分けはブラックマン大尉がしてくれるらしい。 それが実に効率的で望ましい。 しかし、リオンが地味にやる気になっていたのには驚いた。 ワルキとしては彼がやる気になっていることそのものが、驚愕に値するのだ。 普段からやる気の無い表情をしている為か、かなり新鮮に見える。 というか、普段からやる気を出していれば、問題は無いのだろうが。 というかリオンがやる気を出すところを見るのは、無人島以来の気がする。 無人島の時は、休暇がかかっていた所為か、やたらとやる気になっていたのを良く覚えている。 というか、何かがかからないとやる気になっていない気がするのは気のせいだろうか? 何かがかかっているで思い出したが、やる気になっているのというか本気を出したのは夏休みでも覚えている。 あのときのリオンは実に強かった。 五対一、数の劣勢をあっさりと打ち破ってしまうのだから。 担任にすらあっさりと打ち勝ってしまいそうな勢いだった。 まぁ、そのリオンがやる気を見せているのだ。 ワルキにとってただ一つの不安は、リオンがふざけて何かをし始めると言うことだ。 まぁ、こういうときに限って巫山戯はしないだろう。そう信じたい。 そう願っていよう。
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