エチュードそしてプレリュード

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これぞ完璧な役割分担ではないか。 間違いなく女子の中にも司書の肉体に関して興味を持っている人が、多々生まれている筈。 だとするなら、彼女達に助力を頼み、あの幼女の肉体を調べることが可能のはず……! というか、地味に下着の柄とか気になってしまうのは、きっと彼女が余りにも不可思議な存在だからだろう。 漫画とかでは良くあるが、まさか本当にくまさんぱんつを履いているなんて事は……。 いやいや、そんな事はありえない。そんなものは所詮空想の世界なんだ。 だから現実はもっと普通の下着を身に着けている筈……!むしろそうであってくれ……! 「はいはい、それじゃさっきまでの事はさっさと忘れて、大会のチームを決定するぞー!」 担任は教壇の上に立つと、教卓に手を付き、そう宣言する。 「チーム分けは自由だ! だが、強い奴を味方につければ必ず勝てるという訳ではないぞ? それは分かっていると思うが」 予選リーグで行われる戦いは、チームから代表を三名を選出して戦わせるものだ。 二勝したほうが勝ち、というシンプルなもの。 それ故に、一人が強くても意味が無い。 チーム全体の実力が高くなければ勝ち残れないようになっている。上手いことルールを作ったものだ。 「それでは始め!」 鶴の一声で行動を開始する生徒諸君。 彼、彼女らが目指す先はファイとカレナの場所だけだ。 だが、残念ながら二人には先約がいる。 クラスメイトにもみくしゃにされない内にさっさと集合して担任に決定の報告に行く。 「先生! チームが決まりました!」
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