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クラスメイト諸君の腕が伸びきる寸前で何とか難を逃れる事に成功する。
「早いな、流石だ。メンバーは聞くまでも無いか?」
「ええまぁ。いつも通りのメンバーです」
「よし、お前とカレナ、ワルキにピアナとそして……」
再び寝転がっているリオンのことを見る。
「リオンめ……根性をもう一度叩きなおしてやろうか……」
何故か身震いをするリオン。余程恐ろしい夢でも見ているのだろうか。
「ともかくこの五人で決定です!」
またリオンを庇って死にかけたくはない。というか、手加減という言葉を覚えて欲しい。
だから弟にも恐れられるのだ。
「教師の身分でこんな事を言うのもあれだが、後悔しないのか?」
確かに教師の口からは出るような台詞ではないだろうが、リオンとその他のメンバーでは実力差が激しすぎる。
といってもそれは学校内での評価を照らし合わせた場合に限るが。
「別に構いませんよ。後悔なんてしませんし、他のメンバーにも了承済みのことですから」
「お前達は随分変わっているな」
「変わったんですよ」
意味深な言葉を残してファイは立ち去る。
確かに変わったのだろうが、変えられたといった方が正しいのかもしれない。
早々にメンバーが決まった五人は残った時間は暇だ。
まさかこんな不特定多数のいる場所で作戦会議をするわけにもいかない。
その前にあのベルという女性についてグータラ男に問い尋ねたいと思う。
「寝たふりは結構、いい加減起きなさいリオン」
ファイはそう言いながら襟首を掴み、引き上げる。
「やれやれ、見抜くようになって来たねぇ」
「貴方の狸寝入りもいい加減飽きてきました」
「言うねぇ。生体反応も見れないのに」
「みれなくったって人間には勘ってものがあるんだよ」
「勘、ねぇ。確かにそういったもんはあるけどさ」
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