行進曲

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条件、つまり、リオンが一番弱く、また勝利の条件であるという事が相手に認識されているという事。 それは彼らの戦略を立てやすくする。 とはいっても、総力戦だ。何の障害物も無いただの闘技場。 考えられるのはファイたちを拘束してから、リオンを一撃でしとめる方法。 さしずめ一人ずつ相手をしていけば、たとえ総合力で負けたとしても、最終的に勝利となる。 それだけの単純なものだが、効果的な一面もある。 シンプルというのはいつでも突き崩しにくいものなのだ。 「さて、どうする?」 「奇襲をかけます。スタートと同時に加速。敵陣に突撃して相手のリーダーを討ち取ります」 シンプルなら此方もシンプルであるべきだ。 単純な力任せの作業で敗北するとは到底思えない。 最大火力と速攻で、秒殺。 うん、何度脳内シュミレーションをしてもこれが最良の作戦だ。 力任せ、とは言っても、それに対して不向きなピアナは援護攻撃をメインにするが。 開幕射撃での攻撃それからの接近戦。彼女には苦手だろうが。 「本当にそれで大丈夫なのか?」 「と言いますと?」 「いや、最後の確認だ。作戦を立てるという事はそれに従った行動をするという事。つまりは人間の行動を制限する行為。プログラムの通りに行動してしまえば、バグに対処しきれないからな」 「なら問題はありません。この位の相手なら簡単に倒せますしね」 所詮相手は同じ一年生チーム。幸いにも、委員長のチームとは別のリーグから勝ち上がってきたチーム。 ここまでほぼ無敗の彼らの敵ではない。
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