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まぁ、確かに。
実際は助かった。あのままだったら、確実に敗北が決定していた。
まさか出し抜かれるとは思っても見なかった、というのが本音だ。
とはいってもやりすぎだ。
あんな数メートルもあるような氷の中に閉じ込めるなんて。
派手好きなのは知っていたが、まさかこんな事をされるとは思ってみなかった。
いや、それ以上に今は気がかりな事が二つある。
一つ。相手の安否だ。
何せあのリオンが本気を出せば別に殺せた、なんて巫山戯た事を抜かすものだから。
いや、確かにあの中に閉じ込められた挙句に、砕かれた日にはどう足掻いても死ぬという結果意外見当たらないが。
なんて真似をするのだ。
学生相手に、しかもこう言っちゃ悪いかもしれないが、素人相手に使う技でもない。
あれは間違いなく、水属性絶対級の魔法だ。
絶対級魔法というのはどれもシンプル極まりない魔法だというのは、有名な話だ。ただひたすらに魔力の塊を相手にぶつけるだけなのだから。
言ってしまえば「相手は死ぬ」が現実になったものだと思ってしまえば良い。
その為には長時間の詠唱による、魔力の練り合わせが必要となる。
魔法の詠唱なんていってしまえば、自分が使用しやすいように、魔力を練っている時間をそれっぽく見せているだけに過ぎない。
当然魔力に関しても身体的に制限がかかっているのは当然だ。
その制限を若干、振り切っているのが絶対級魔法。
つまり一度きりの大技を、しれっと使ったのだ。
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